01在来線における軌道の保守工事
ロングレール取り換え工事
この工事は、取り換える時期に達したレールを、一度に数百メートル取り換える工事です。ロングレールとは200m以上のレールのことを言い、夜間の列車が来ない時間帯を利用し一晩で取り換えます。ロングレールは輸送車から事前に線路脇に取り卸しておき、当夜、総括軌道工事管理者の指揮のもと、数十名の熟練の技能者が息を合わせ、レール山越器という器具でレールを吊り上げて、古いレールから新しいレールに一気に取り換える作業です。レールは常に伸縮することからレール緊張器という特殊な装置を使って何十トンもの力でレールを引っ張り固定します。軌道工事は、リーダーである総括軌道工事管理者の指揮のもと、手順に従い、全員で声を掛け合い成し遂げるチームワークが大切です。
02在来線における軌道の建設工事
中央新幹線名古屋駅新設に伴う軌道工事
中央新幹線名古屋駅は、幅約60m、地下約30mに建設予定であり、名古屋駅の在来線直下に駅を造る必要から、その準備作業として在来線を支えるために73連もの工事桁で仮受けする必要がありました。工事桁を架設するために、多くの列車が発着する複雑な駅構内において、列車運行に支障がないよう軌道工事を推進してきました。2014年11月以降、分岐器撤去棒線5組などの名古屋駅構内改良軌道工事を施工、2016年12月、2019年2月に2度にわたる稲沢線の線路切り換え工事を実施、また2016年9月以降、JVとして軌道部門を担当し、線路閉鎖責任者、軌道の撤去復旧や軌道整備、工事桁運搬のための保守用車運行など軌道工事を担い、2020年11月に工事桁架設73連を無事故で完遂しました。